〜ラバーダムについて〜
こんにちは、勤務医の岡田です。
みなさんはラバーダムって聞いたことがありますか?
歯の根の治療(以下、根管治療)をする際に、
治療する歯を中心に口全体にゴム製の膜を張る処置のことで、歯科関係の方でなくとも最近は比較的知名度が上がっているかと思います。
実は、150年程前に開発された非常に古典的な方法ですが、
現在も廃れることなく根管治療などで活躍しています。
根管治療では、治療している歯の根の中に唾液が入ってしまうと、口の中の細菌が根の中に居ついてしまい、うまく治らないことがあります。
一旦は治療が完了しても、症状が再燃し、再治療が必要になってくることもあるのです。
こうしたリスクを減少してくれるのがラバーダムです。
息苦しさや気持ち悪さを感じる方もいらっしゃいますので、装着感が快適とは言えないのは難点ですが、
ラバーダムによって唾液や細菌の侵入を少しでも防ぐことで治療成績が上がる・再治療になる可能性が下がるなどのメリットがあります。
数多くの論文によってその事実は裏付けされ、証明されているのです。
さらに最近では、ゴムアレルギーの方のためにゴム以外の材料を用いたラバーダムも導入されています。
シンプルでも良いものは廃れない、歯医者さんにおける良い例と言えますね。